金融資産の名義変更
こちらでは金融資産の名義変更についてご説明いたします。
相続が始まると相続人全員による遺産分割協議を行い、被相続人が残した預貯金や不動産等を分割し、相続人が引き継ぎます。
その際、相続財産の名義（所有者・責任者）は被相続人名義から引き継ぐ相続人へ、名義変更を行う必要があります。自動的に名義変更が行われることはありませんので注意しましょう。
相続において名義変更が必要なものとしては、金融資産の名義変更と不動産の名義変更があります。金融資産とは現金、銀行などの金融機関に預けている預貯金だけでなく、株式や債券、投資信託なども含まれます。
相続した金融資産の名義変更
まず金融資産の名義変更を行う前に（1）戸籍による相続人の確定、（2）被相続人の財産調査、（3）相続人全員による遺産分割協議を行います。なお、遺言書が残されていた場合は遺言書の内容に従います。
名義変更の手続き方法は金融資産の種類によって異なりますので、それぞれ簡単にご説明いたします。
預貯金
被相続人名義の口座がある銀行にて解約または名義変更の手続きを行います。
手続きには戸籍や通帳などが必要となります。
自動車
自動車を引き継ぐ相続人の住所地を管轄する運輸支局、または自動車検査登録事務所で移転登録をします。
なお、売却や廃車を検討している場合でも必ず名義変更をしなければなりませんので、注意しましょう。
株式や国債
上場株式の場合は、証券会社と相続する株式を発行する株式会社にて手続きを行います。非上場株式の場合は会社によって手続きが異なるため、各会社へ問い合わせます。
国債、地方債などは通常無記名で発行されているため、名義変更手続きは必要ありません。ただし、登録債の形式になっているものや証券会社の登録になっているものに関しては手続きが必要となることがありますので、注意が必要です。
そのほか相続における手続きとして、死亡退職金、生命保険金、遺族年金、葬祭費や埋葬費等がありますので、漏れのないよう注意しましょう。
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